その時点で乗っていたレガシイ RS type RAは、コーナリングを楽しんでいるような、アドレナリンが出ているときは至福の時間をもたらせてくれましたが、例えば長距離の移動のように、疲れずに移動したいときなどはくつろげないと感じてきたのです(人間とは勝手なものです)。今思えば、「アドレナリンが出て欲しくないとき」用の車を中古で安く買い足した方が良かったのかもしれませんが、そういう冷静な判断をSVXはさせてはくれませんでした。
“500 miles a day”がこの車のコピーでした。一日に約900km・・・それはやった事はありませんが、弟の披露宴に出席するため、吹雪の上信越道を走って日本をほぼ横断した時はこの車の本領が発揮されました。トルク・スプリット4WDによって悪天候でもロングツアラーの資質は失われません。むしろ相対的に高まります(SVXメーリングリストの中には豪雨の中フェラーリを振り切ったと書いた人がいました・・・)。
志賀高原の熊の湯で横浜ナンバーのPジェロが登れなくなっていた横をけっこう普通に上がったこともあります(まあ、これはタイヤでしょうけど・・・)。
この車のハイウェイ・クルーザーとしての資質の高さのせいで、一度痛い目にあいました・・・一番疲れない速さでメーターを見ないで流すように走ると、前に乗っていたレガシイ RS type RAと比べると30km/hは速くなってしまうのです・・・
そのときも「日本横断中」だったのですが、その覆面にはドラマに出てくるような若手とベテランの二人が乗っていました。若い方が、「何でそんなにスピード出すんだ」と言ってきたのですが、おもわず「気が付いたらそのスピードだった。」と答えてしまい、若い方が「ふざけるな!」(まあ、怒られてもしかたありません)。すると、ベテランの方が「まあまあ」と止めてきて・・・(セリフもドラマと同じなんだ・・・)ちなみにその後は、四捨五入すると10万円になってしまう面接料を国庫に入れて、裁判官とさしで世間話をする貴重な体験をさせていただきました・・・
これが自分だけと思いきや、弟のレパード・J・フェリーと一週間ほど交換したとき(兄弟そろって訳の分からない車に乗って、と父親は嘆いていたようです・・・)、弟も関越で「バシャッと何か光った」と言い出しました(コラコラ)。大丈夫だよ君のJ・フェリーもいろは坂で猿達の遊び道具になっていたから・・・